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生前贈与における登記手続きの流れ

相続税対策として有名なものに、生前贈与があります。
生前贈与とは、財産を所有している人が存命のうちに、財産を相続人などご自身が指定した人に譲るというものです。

例えば、親から子へ、親が所有している土地や家などの不動産を譲るというケースもあるでしょう。土地や家、マンションなどの不動産を生前贈与する場合には、その不動産の所有者の名義を子に移す必要があります。

不動産の所有者の名義を変更するには、登記簿上の名義を変更する登記手続きが必要です。
不動産の売買や相続について経験豊富という方も少ないかと思いますので、登記手続きについてよくわからないという方もいるでしょう。
ここでは、生前贈与の手続きや、生前贈与にまつわる登記手続きについて詳しく解説いたします。

トラブルのない生前贈与にするためのポイント

相続税対策として生前贈与をお考えの場合、どのような手続きをすればいいのでしょうか。
毎年生前贈与をして相続税がかからないようにしていたつもりでも、正しい手続きを行わないと後々になって相続税が課されてしまうこともあります。
相続税対策としての生前贈与を失敗しないために、次のポイントには注意が必要です。

1:贈与契約書を作成する

口約束ではなく、契約書を書面で残すようにしましょう。
その際、署名と日付に関しては必ず自筆するようにしてください。
これは贈与の証拠を残し、本人の意思で贈与したかを疑われないようにするためです
日付や署名をパソコンで作成したものは、本人の意思で贈与したかを証明することが難しい場合があります。

また、印鑑は必ず実印で押すこともポイントです。
実印を押した書類には、印鑑証明書を一緒に添付しておくことをおすすめします。
もし、未成年の人が贈与を受けるのであれば、親権者の人が署名と押印をしてください。
未成年者は単独では有効となる契約をすることができません。

2:金銭を贈与する場合は振込にする

金銭を手渡しで贈与してしまうと、いつ誰が、誰にいくらを渡したのか証明するのが難しいこともあります。
例えば、親が亡くなって相続が発生したとしましょう。親が晩年に認知症になっていた場合は、贈与を受けたときに意思能力があったのかが重要となってくるのです。
後々に証拠としていつ誰にいくら贈与したかの記録を残すためにも、金銭の贈与は銀行振り込みで行うことをおすすめします。

3:贈与された金銭の管理は贈与を受けた人がする

贈与された金銭を振り込む送金先の口座は、贈与を受ける人の名義の口座にするようにしましょう。その際、銀行届け出印も財産の所有者(例えば親や祖父母)とは別の印鑑を使用するとよいです。
これは、実質親の口座と税務署にみなされ、相続税が増えないようにする対策となります。

4:不動産の贈与は登記手続きをする

冒頭でも少しご説明しましたが、贈与する財産が不動産の場合は必ず登記手続きが必要となります。
登記手続きについては、次で詳しく解説いたします。

不動産贈与の手続きについて

生前贈与で不動産を譲り受けたときは、必ず不動産の名義人を変更する登記手続きを行わなくてはなりません。登記手続きを行うには、法務局に登記申請をする必要があります。

不動産は、贈与契約しただけでは第三者に対してその権利を主張することはできません。権利を主張できないとはどういうことかというと、贈与された不動産を売却したり、担保とすることなどもできないということです。

不動産を譲り受けたときに、売却して現金化したいと考える方もいるかと思います。
権利を主張するために、登記手続きによる名義の変更を行いましょう。

不動産の登記手続きの流れ

不動産の名義変更は、その不動産の管轄の法務局に、申請書や必要な書類をそろえて申請します。ご自身でも可能ですが、複雑な手続きが苦手な方は登記手続きのスペシャリストである司法書士に相談をして行うこともひとつの手段です。

どのような手続きなのか、手続きの流れをみていきましょう。
オンラインで申請する方法もあるのですが、一般の方が司法書士が行うような専用の環境をととのえるのは困難であると思われますので、一般的には郵送で申請する方法をとるのが良いでしょう。

1:書類の準備をする

  • 贈与する人の印鑑証明書(申請をする日から3か月以内に発行されたもの)
  • 贈与する不動産の登記済権利証または登記識別情報通知
  • 贈与する不動産の固定資産評価証明書
  • 贈与を受ける人の住民票

2:登記申請書を作成する

法務局に申請するための登記申請書を作成しましょう。
贈与の場合、贈与登記申請書を作成します。
法務局のサイトなどを参考に自分でも作成できますが、登記申請の専門家である司法書士に相談されることをおすすめいたします。

3:申請に添付する書類を作成する

申請に添付する書類は以下の3つが必要です。

  • 贈与契約書
    財産を贈与するときに作成する契約書のことです。
  • 登記原因証明情報
    所有権が移転した原因を法務局に証明するための書類です。
  • 印紙台紙
    登記の申請には、登録免許税を納める必要があります。
    登録免許税は収入印紙を購入して印紙台紙に貼り付けて申請します。

4:書類を法務局に提出する

法務局に申請する際、書類を以下の順番でホッチキスでとめた状態で申請しましょう。

  • 登記申請書
  • 登記原因証明情報
  • 印紙台紙

以下の書類は原本を返却してもらうことが可能ですので、別添えで問題ありません。

  • 贈与契約書
  • 印鑑証明書(贈与する人のもの)
  • 住民票(贈与を受ける人のもの)
  • 固定資産評価証明書
  • 登記済権利証

登記申請時は、登録免許税を納める必要があります。固定資産評価額の2%となる金額分の収入印紙を購入しましょう。
購入した後は用意した印紙台紙に貼り付けて納付します。

5:登記完了

法務局に申請後、1週間から2週間程度で登記手続きが完了します。
完了したら、その不動産の登記事項証明書を取得しておきましょう。
内容を確認し、申請した内容と間違いないかを確かめることが大切です。

贈与税の申告も忘れずに!

贈与を受けた場合には、贈与税が発生する可能性があるため注意が必要です。
贈与税とは個人から財産を譲り受けたときにかかる税金のことであり、会社などの法人から財産を譲り受けたときは贈与税が発生することはありません。

個人から譲り受けた財産で、年間110万円を超える贈与である場合は贈与税が発生しますので、税務署に申告が必要となります。相続税対策として生前贈与を検討されている方であればご存知の方も多いかもしれません。

贈与税は財産の贈与を受けた側の人が支払う税金です。贈与を受けた人の所在地を管轄している税務署に申告しましょう。

また、登録免許税や、贈与税以外にも発生する税金がありますのでご紹介しておきます。
贈与により土地や家、マンションなど不動産を譲り受けた場合は、不動産取得税が発生します。こちらも贈与を受けた人が支払う税金です。

まとめ

生前贈与は正しいやり方で行わなければ後々になって相続税贈与税が発生してしまうこともあるため、注意しなければなりません。贈与の証拠を残すのはもちろんのこと、不動産の場合は登記手続きまで行うといったポイントを押さえて、納得のいく贈与ができるようにしましょう。

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各種生前対策について、わかりやすくご説明させていただきます。

「誰が」「何を相続するのか」を生前のうちに決めます。ご自身の遺志を確実に遺すためにきちんと確認しましょう。

ご自身の財産の管理・処分を信頼できるご家族の方に託すことができ、認知症対策等にも活用されています。

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