認知症を発症した後の生前贈与について

高齢化社会といわれる昨今、2025年には4人にひとりが認知症になるといわれているのをご存じでしょうか。ご家族の誰かが認知症になってしまうことも十分考えられます
高齢の両親がいて相続についてお考えの方は、親が認知症になってしまった場合の相続について学んでおいたほうがよいでしょう。
認知症を発症した親が作成した遺言書や、生前贈与の手続きはどのような問題や注意点があるのでしょうか。
親が認知症であっても、状況によっては法的な手続きをすることが可能です。
この記事では、認知症になった親の遺言作成や生前贈与について、問題点や注意点を解説してまいります。

認知症と相続トラブル

遺言書贈与というものは、意思能力が無いと無効とされる場合があります。
遺言を書いたり贈与をした当時に認知症であると、意思能力がないとされる場合がありますので、無効にならないよう注意が必要です。
せっかく遺言書や生前贈与の準備をしていても、無効となってしまったことで相続について家族間でトラブルになる可能性も考えられます。
また、認知症であったことを理由に、贈与を受けていない家族の誰かが後から無効を主張するかもしれません。認知症の方が行う贈与は注意が必要です。

認知症になってしまった後の遺言・贈与の問題点

認知症の方の遺言は、先ほどもご説明したとおり意思能力の有無がポイントとなります。
しかしながら意思能力の有無の判断は一般の人には難しいものです。
これについては医師の診察を受け診断書を作成してもらうことをおすすめいたします。
認知症の方に成年後見人がついている場合は、次の条件がそろっていれば、その遺言書は有効となります。

1:本人の判断能力が一時的に回復した
2:二人以上の医師が立ち会い遺言書が作成された
3:「遺言書の作成時、本人に判断能力があった」と立ち会った医師が遺言書に記載し、署名捺印している(この条件はハードルの高いものと考えられます)

遺言書の作成を家族の立ち会いのものとで行うこともあるかと思いますが、本人の死後、認知症であったことを理由に相続人から遺言書が無効であると主張される恐れがあります。
裁判所で調停や訴訟により無効が確定してしまうと、遺言書は効力を失ってしまうのです。
そうなれば、遺産分割協議の手続きをして相続する必要があります。

遺言書や贈与契約書の問題点

次に問題となるのは、遺言書や贈与契約者の作成に関してです。
遺言書は法律上の要件を満たす必要があります。
要件を満たさない遺言書を作成してしまうと、遺言が無効となってしまいます。
贈与については口頭でも成立するのですが、後々の親族間でのトラブルを避けるためにも、贈与契約書として書面に残しておくことをおすすめいたします。
遺言書贈与契約書の作成について、ご自身で調べて法律上問題の無い書類を作成することは多くの人にとっては少し難しいことであると思います。
まずは相続問題に詳しい専門家にご相談されるとよいでしょう。

認知症の進行度合いによっては生前贈与可能なケースもある

認知症になってしまうと生前贈与は全くできなくなってしまうかというと、そうではありません。一定の条件のもとであれば可能なのです。
例えば、親から生前贈与を受けるとき、親の意思能力が重要となります。
意思能力が無いと判断されると、財産を処分する能力がないとみなされ、生前贈与が無効となってしまいます。
ただし、認知症であってもその程度によっては意思能力があると判断されることもあります
意思能力の有無を判断は、家族でも、司法書士や弁護士などの法律の専門家でもなく、医師によって判断してもらいます
ここで大切なのは、後々のトラブルを避けるため、口頭ではなく、診断書を出してもらうことです。医師の診察を受けて、意思能力(財産処分能力)が有るといった内容の診断書を出してもらいましょう。
診断書を取得したら、すぐに生前贈与の手続きを行ってください
期間があいてから手続きすると、その間に認知症が進んでしまう可能性もあるので注意が必要です。
不動産の贈与において名義の変更を司法書士に依頼する場合、手続きの際に必ず本人確認があります。
司法書士による本人確認は、受け答えなどにおかしい様子がないかどうかも確認されますので覚えておきましょう。
贈与者認知症のとき、成年後見制度を利用して生前贈与をする方法を考える方がおられます。実は、成年後見制度では生前贈与はできません
成年後見制度というのは、被後見人の財産を減らさないように保護するための制度です。
生前贈与は被後見人の財産を減らす行為にあたるため、成年後見人は生前贈与はできません。

軽度の認知症の場合の生前贈与

軽度の認知症であれば、意思能力があると認められる場合があります。
しかしながら、軽度だからといって家族など素人が適切な判断をすることは極めて難しいことです。
問題ないと考えて安易に贈与契約書を作成したものの、無効となってしまう可能性もあります。
安全な対策としては、やはり医師と面談をして、遺言書の作成や、生前贈与行為が可能かどうか相談をすることです。
もし、可能と認められれば、カルテや診断書にその旨を記録してもらいましょう。
後からトラブルが起きたとしても、証拠として提出できる準備をしておくのが得策です。

まとめ

ここまでご説明をしてきましたとおり、認知症の親から生前贈与をしてもらう上で重要になることは、意思能力の有無の判断です。
医師に判断してもらうことは、後々のトラブルを防ぐためにも重要なことです。
素人判断をせずにきちんと記録を残してもらいましょう。
遺言書の作成、贈与の契約書の作成については、法的に有効かつ、適切な内容のものを作成する必要があります。
専門家に相談し、無効とならない様にしっかりと書類を準備をされることをおすすめいたします。

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