みなさんは生前贈与について考えてみたことはあるでしょうか。
あらかじめ詳しい知識があり自分で全て手続きできる人は多くはないでしょう。
生前贈与を利用すれば将来的な相続税の軽減につながり、財産の分配を自分の希望するかたちで行うことができます。
しかしながら、正しい手続きを行わないと、せっかく生前贈与したつもりでも後々に相続税が課せられることがわかるなど、節税対策にならないこともあります。
ここでは、生前贈与を行う際の相談するべき専門家について詳しく解説していきます。
生前贈与は専門家に相談して進めましょう
生前贈与とは、財産を持っている人が、自分が生きているうちに財産を他者に贈与することをいいます。生前贈与という法律の制度があるわけではありませんので、法律上では通常の贈与と同じです。
まず、生前贈与を行う場合の一般的な方法をご説明いたします。
1:暦年贈与
暦年贈与とは、簡単にいうと毎年ごとに贈与することをいいます。
生前贈与の方法としては一番よく知られており、相続税対策として行う人が多い方法です。
年間110万円までは贈与税の申告対象外となるため、暦年贈与をして財産を減らしていくことで相続税の節税の効果があります。
2:相続時精算課税制度
相続時精算課税制度を利用すると、合計で2,500万円まで贈与税がかかりません。
この制度は、60歳以上の親や祖父母から、18歳以上の子供や孫に贈与する場合に利用可能で、例えば不動産などの資産を生前贈与したいとき、一度に贈与すると高額になる場合などに用いられる方法といえます。
相続時精算課税制度では贈与した時の評価額を基にして税金の金額が確定し、相続時に支払うこととなります。贈与した後に財産の評価額が値上がりした場合は、相続税を支払うよりも節税できる可能性があります。
生前贈与は正しい知識を持って行う必要があります
生前贈与は正しい手続きで行えば、相続税対策として非常に有効な手段です。
計画的に財産を贈与することで、受け取る人にもメリットの大きい方法といえます。
ただし、生前贈与の正しい知識を持って手続きをしないと、節税効果を得られないことや贈与税が生じて税金が余計にかかってしまうこともあるのです。
生前贈与を行ったことにより、後々に親族間でのトラブルにつながる可能性もあります。
生前贈与を考えるときの相談先
生前贈与をしたいと思ったとき、どの専門家に相談をすればいいのでしょうか。
それぞれの専門家の特徴をご紹介します。
税理士
税理士は税金に関する専門家で、会計処理の代行や、税金の申告書作成が主な仕事です。上手な節税方法や、脱税にならないための注意点などの相談をすることができます。
近年では少子高齢化や相続税の基礎控除額が減額された影響で、以前に比べ多くの人が相続税に関わることとなってきています。
税理士は相続にまつわる税金について力になってくれる存在ですので、所有している財産がどのくらいあって、子孫が支払うこととなる相続税がどの程度になるのかを調査してもらうなども可能です。
生前贈与を検討している方にとってとても頼りになる税理士は、相続税や生前贈与の経験が豊富な先生を選ぶことが大切です。税理士にも得意、不得意な分野があるので注意しましょう。
税理士に相談するメリット
節税対策や相続、税金について丁寧に説明してもらえます。
例えば自分の持っている財産が、不動産、現金、賃家などさまざまあり、全部でどのくらいの財産をもっているのかわからないという人にもおすすめです。
税理士に依頼することで、いろいろな控除や特例を組み合わせて、より節税効果のある方法を知ることができます。
税理士に相談するデメリット
相続税対策をしたいという方は、税金の課せられるだけの財産を所有していると思います。
相続税が発生しない場合は当然ながら、税理士に相談するメリットは少ないといえるでしょう。
司法書士
司法書士は法律に深くかかわる資格であり、不動産登記や、民事事件であってもある程度までなら関与が可能です。
例えば、本当は弁護士に依頼をしたい案件であっても、弁護士費用の予算が足りなかったり大きな問題にしたくなかったりするときに選ばれています。
司法書士は細かい法律的な部分を助けてくれる専門家ですが、司法書士によって得意分野は異なります。
相談する際は相続について多く取り扱っている司法書士事務所を選ぶことが大切です。
司法書士に相談するメリット
相続や生前贈与についての知識が全くなくても、最初から説明してもらえます。
もし誰かが亡くなった場合、相続が発生したら誰が相続人になるか、遺産分割協議の相談や書類の作成(遺産分割協議書)もお願いすることができます。
不動産登記は司法書士の専門業務ですので、不動産の贈与などを検討している方は司法書士に相談するとスムーズです。
司法書士に相談するデメリット
弁護士に比べれば司法書士のほうが費用は安いことが多いですが、許可されている仕事の範囲は広く、立場も弁護士に近しいため安価とはいえません。
ご自身である程度の予備知識がある方に関して、書類作成のみの依頼などであれば場合によっては費用が高いと感じる方もいるでしょう。
行政書士
行政書士は行政に関する文書を作成する専門家であり、役所など官公署関連へ提出する書類の作成や、それらに関する相談、権利・義務に関する書類作成、代行、事実証明などに対応してくれます。
相続の相談にのってもらう場合は、実際に書類作成をしてもらうことになるでしょう。
相続や生前贈与にはさまざまな書類の準備が必要となるため、複雑な書類の用意に不安があるようなら行政書士に相談することをおすすめいたします。
行政書士に相談するメリット
先にご説明した弁護士や司法書士よりも、気軽に相談できる専門家が行政書士です。
弁護士や司法書士と比べて費用も比較的抑えられる場合が多く、ご自身でも勉強をしつつ、生前贈与の準備をしたい方におすすめの相談先だといえるでしょう。
また、公文書作成の専門家ですので、贈与契約書や遺産分割協議書の作成もまかせられます。必要な場合は住民票や戸籍謄本などの資料も入手してもらうことができます。
行政書士に相談するデメリット
費用は抑えられますが、法律的な面では対応可能な範囲は限られます。
相続においてトラブルが起こった場合の対処はできない問題が出てくるかもしれません。
相続税対策として生前贈与を検討される方は近年増加傾向にあり、専門家への相談も増えています。せっかく計画をたてて贈与をするのであれば、数年後に脱税の指摘を受けたりすることがないよう、適切に準備を整えるべきでしょう。
生前対策あんしん相談センターではお客様が納得のいく生前贈与ができるよう、豊富な知識と経験を持つ専門家が親身になってサポートさせていただいております。
初回相談は完全無料ですので、どの事務所に相談するべきかお悩みの際は当センターへ、まずはお気軽にお問い合わせください。
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