家族信託の場合、信託業法の定めにより「業」としての信託行為を行うことは出来ません。「業」としての信託行為とは、営利を目的として受託者になることや不特定多数の委託者と反復継続して信託行為をするといった場合の事を言います。
このように業として信託行為を行えるのが「商事信託」となり、信託銀行などが信託業法に則り営業をおこなっているのです。したがって、受託者は「業」としての信託行為にあたらない場合の報酬は認められているということになります。
受託者が報酬を受け取る場合には信託行為によって受託者が信託財産から信託報酬を受け取る旨を契約の中で定めておけば、信託報酬を設定することが出来ます。
家族信託は理念としては無償ですが、実際には受託者の義務や財産の管理、運用、処理などの事務は負担を強いるものもあります。そうした場合には受託者となった家族・親族が財産管理を行った報酬を信託業務の対価としてもらうことは認められているということです。
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